図書館の未来は?
きょう、インフルエンザの予防接種をしてもらった。
毎年今頃の時期に接種しているが、今年はワクチンの製造数が少なくて不足気味らしいので、なんとなく申し訳ない気がしたものの、私は接客業なので、用心の為に接種することにした。
その後、図書館に予約してあった本を受取りに、地下街にある図書カウンターに寄った。
ここは、閲覧は出来ず、予約してある本の貸出と返却専門のカウンターだ。
街なかにあるので、買い物等のついでに立ち寄れるのが便利で、しばしば利用している。
予約する本は、ほぼすべて長期間の順番待ちで、なかなか読むことができないのだが、今回の本は、案外早く貸りられた。
これまで私が待った最長は、約三年だ。本にもよるのだろうが、それほど、貸りる人が多いのだ。
図書館なら無料で読めるから、その方がよいということか。(私もその一人だが。)
本というのはけっこう高価だ。ハードカバーだと、2000円近くする。節約志向から、貸りて
読んで済まそうとする発想がでるのは自然だろう。
ある大手出版社が、図書館で貸し出すから本が売れないのだ、図書館で貸す本を制限
して欲しい、という要望を出した。
だが、図書館で貸出し制限を実行したら、すぐに本の売上げが伸びるものだろうか。
そう単純な問題ではないと思うのだが・・・。
私とて、本を買う気がない訳ではない。潤沢な資金があるのなら、欲しい本を片っ端から買いたいものだが、それは無理だ。
文庫になるのを待つか、図書館で貸りて読んでみて、どうしても手元に置いておいて読み返したい、と思った本を購入するようにしている。もっとも、それでも金額によるが。
私が思うに、新聞広告など見ると、「100万部突破!」とか、「重版出来!」という文句をけっこう目にする(信憑性はさておき。)し、ノーベル賞などの大きな文学賞が発表になったら、その受賞作の本がたちまちベストセラー(ハードカバーの高価な本だとしても。)、という現象がよく起こるので、けっこう本を買う人は多いような感覚なのだが・・・。
一体、どれだけ本が売れたら出版業界は安泰といえるのだろうか。
図書館というのは、誰にでも平等に読書の機会を与えてくれる場所なはずだ。
出版業界の事情次第でその役目が損なわれるようなことになってはほしくない。
たしかに、旧態依然とした図書館ではいられず、転換期にきているかもしれないとは思うが・・・。
図書館の未来は、今後どうなっていくのだろうか?