閑古錐〜生涯挑戦主義(毎週木曜更新…の予定。)

禅を愛好する、某スーパー勤務おばちゃんの日々

懐かしい名前

今朝、新聞を開いたら懐かしい名前が目に飛び込んできた。が、それは訃報だったので驚いた。
漫画家、まついなつきさん。「笑う出産」という作品がよく知られている。まだ59歳。早すぎる。私の年齢よりほんの少し上だ。

私がまついさんの存在を知ったのは、彼女が「笑う出産」を描く前、ある十代向けの雑誌の1コーナーでだった。まついさんは、そのコーナーで読者からの投稿の掲載作品を選ぶ担当を務めていた。私が高校生だった頃、そのコーナーに私はイラストを投稿して採用されたことがあった。まついさんによる、楽しいコメントが付いていて、とても嬉しかったことを憶えている。
その後、私は成人し、ベストセラーになった「笑う出産」の作者が、あのまついさんだと知り、図書館で借りて読んだ記憶がある。
あの頃、私はプロの漫画家を志望していて、漫画の同人誌に作品を描いていたっけなぁ・・・。
まついさんが私と同じ北海道出身ということもあって、なんとなく「親しみを感じるお姉さん」的な存在だった。(一度もお会いしたことはなかったが。)
改めて、長い年月が流れたのだと感じた。

一切有為法 如夢幻泡影
一切のものは実体がなく、夢まぼろしのよう。
人間の一生も同じで、終わってしまえば泡と消え、何の影も残らない。

何かの本であった言葉で、「人生は、死ねば終わる夢なのよ。」というのがあった。虚しいように思える言葉だが、私は不思議とそうは感じなかった。何かあっけらかんとした清々しさを感じた。
儚く消える夢だからこそ、今を精一杯悔いのないように生きなければならないという意味につながる言葉ではないだろうか。

そのようなことを考えさせられた。
私も悔いがないよう生きるべく、躊躇せずにやりたいことを実行に移さなければ!